はい、ついに始まりましたね「仮面ライダー電王」!
「今度のライダーは電車でやってくる!」ってことで、放送前から物議をかもしていたこの作品。
私自身、
「それ仮面ライダーじゃなくて
仮面ライナーじゃねえか!」
ってツッコミ入れたくなりましたが、まあ新ライダーのサプライズは毎年恒例のこと。観る前からガタガタ言うのは野暮というもの。
そんな期待と不安が入り混じっての第1話は……
♪いーじゃん いーじゃん
すげーじゃんええ、予想以上によかったですよ、ジョン=ガラ的には。
設定が設定だけに、もっと子供向きにシフトするのかなと思ってたんですが、平成ライダーらしくちゃんとドラマしてるし、それでいて笑いどころやキメどころもちゃんと押さえた作り。1話にして、それぞれのキャラを印象付けることにも成功しています。
果たして「ライダー」でやるべき内容なのか、という議論は不毛なので却下。確かにライダーである必要は無いけど、こんなライダーがいてもいい。私はそう思います。
そんな第1話のストーリーは……
「不幸な星の下に生まれた心優しき少年が、不思議な列車に乗って現れた謎の美女からパスを受け取り、機械の体を手に入れるというお話」
……って「999」かよ!あながち間違っては無いと思うけれども!
……すいません、真面目にやります。
あ、ちなみに以後、このブログでは便宜上、
公式サイトで出ている情報は劇中で出てるか否かに関わらず、既出の情報として扱いますので、余計な情報を入れたくないという方はご注意ください。
謎の光を追って荒野を疾走するデンライナー。
このデンライナー、自分で線路を敷きながら走ってます。
いきなり電車の定義すら超越してます。
まさに
「決められたレールの上を走るなんて御免だぜ!」と言わんばかり。
お前はミュージシャン志望のフリーターか!方向転換の際、切り返して線路を敷きなおすのが芸コマ。
そして、その車内でワインをたしなむ謎の紳士。
演じるのは「世界の車窓から」のナレーションでおなじみの石丸謙二郎氏。キャスティング狙いすぎです。
「デンライナーの車窓から」……是非観たい!
次元を超え、砂となって街に降り注ぐ謎の光。
そして主人公「野上良太郎」登場。
とにかく彼の不幸コンボがすさまじい。
突風→看板倒れる→自転車で乗り上げて大ジャンプ→木の上で立ち往生……「目に砂が」とか言ってる場合じゃねえ!
ちなみにこの砂、感知できる人と出来ない人がいるみたい。
で、親切なオジサンに助けられたのもつかの間。
目の前でビール瓶破損→自転車で乗り上げてパンク→コントロール失って不良グループに突っ込む→オープニングとCMはさんでカツアゲ→解放後ゴミ箱に空き缶投げたら跳ね返って不良に命中→ボコボコ……
「刻命館」かよ!
何段コンボだよ! とっくに死んでるよ!
先の大ジャンプにしろ、空き缶の跳ね返りにしろ、
「誰か柳田理科雄さん呼んで来い!」って感じですよ。
物理法則すら捻じ曲げる不幸!
もう
「不幸ってレベルじゃねーぞ!」お前は
「ガンパレード・マーチ」の田辺真紀か!あ、でももしかするとGPMの田辺同様、周りの人を幸せにするために不幸を背負い込む体質なのかも。特別な存在みたいだし。
あと、「財布に名札がついてる」演出は、視聴者に主人公の名前とキャラクター性を一度に伝える手法として見事。
オープニングテーマは
「♪いーじゃん いーじゃん すげーじゃん」が全て。
ライダーにしては曲調が軽すぎるかな、とも思ったんですが、慣れればこれはこれで。「耳に残るフレーズ」という意味ではテーマソングとして成功してると思います。
バックに流れる映像は、砂時計や逆回しなど、「時間」に関する演出が印象的。
「チキチキ良太郎四変化」も今後の展開を期待させます。
画面の四隅で
踊るモモタロステラワロスwww
ボコボコにされた良太郎は謎のパスを拾い、落し物として届けるため建物に。その体からは砂がザラザラ。
11:11:11。玄関開けたら異界の荒野。目の前に停車するデンライナー。いやおう無く非日常に巻き込まれていく展開に、目が離せません。
ついでに、デンライナーから降り立つ謎の美女のフリフリミニスカ黒タイツと、客室乗務員のセクシー衣装からも目が離せません。
ちゃっかりコーヒーを受け取って引き返す良太郎。呆然とはしても取り乱さないあたり、ある意味肝が据わっています。それだけ不幸慣れしてるということでしょうね。
良太郎が拾ったパスを探す美女。美女が拾ったキーホルダーを探す不良。不良は良太郎がキーホルダーを持ってると勘違い。
このすれ違い感が、「志村後ろー!」といいますか、アンジャッシュのコントといいますか、もどかしいですな。
その不良に憑依する謎の光。あふれる砂。
「若手芸人の小麦粉リアクションかよ!」と思ったのもつかの間、砂は形を成してバットイマジンに。
このイマジン出現の際の、
「地面に上半身、空中に下半身」というビジュアルは、それだけで彼らが時空を超えた存在であることを示しています。
一方、良太郎にもイマジンが憑依。砂の中からモモタロス登場!
「お前の望みを……」グシャ!自転車に轢かれるモモタロステラワロスwww
イマジンが望みをかなえる方法とその代償……今後気になるところです。
舞台は変わって、「ライブラリカフェ ミルクディッパー」。
コーヒーを入れる美人経営者の愛理と、愛理目当てで通っているのがバレバレの男性客たち。一人が恋文を手渡せば、抜け駆けすんなと我も我も……
「昭和か!?」当の愛理は「コーヒーが今、最後の仕事をしてるから」……
「電波か!?」ちなみに男性客の中にいた一見ホスト風の男。公式サイトによると
「カストリ雑誌の編集長」……
「昭和か!?」いまどき「カストリ雑誌」て、ちびっ子置いてきぼりですよ!
そんな店内に良太郎登場。ここで愛理と姉弟であることが判明。
カブトが「妹」で押してたのに対し、今年は「姉」で押すつもりか!
謎の美女といい客室乗務員といい、とんだ年上ハーレムです。
愛理目当ての常連客は良太郎にも親切。「将を射んとすれば馬を射よ」ってやつですな。
にしても、良太郎の不幸っぷりはもはや日常と化してるようで……「三輪車にはねられた?」て!
三輪バギーならともかく、ぶつかったら三輪車の方が止まるだろ普通!
どんだけのスピードそしてパワーだったんだよ三輪車!
姉の作ったヒジキ多すぎヒジキサラダに手もつけず、拾ったパスを返しに店を出る良太郎。
いいヤツなんだけどね〜、それゆえに不幸に巻き込まれるってのが切ないですな。
良太郎が自転車を飛ばしていると、突如道路上に出現するデンライナー! そしてそのドアから、「パスを返して」と叫ぶ謎の美女。
良太郎は「落し物は交番に聞いてくださ〜い」と横道へトンズラ。
ここで素直に返してればよかったのかもしれないけど、実際この状況で正しい判断しろってのも酷な話。
同時に「デンライナーは小回りが利かない」という弱点も発覚。ここでバイクの必然性が出てきますね。
逃げる良太郎の体から舞い散る砂。彼にイマジンが憑依している可能性に、謎の美女が気づいたところでCM。
CM明け早々、またも不良たちに追われる良太郎。
「何か憑いてるんじゃ……」
「ああ、憑いてるぜ、この俺が」
突如聴こえた声に驚き、リヤカーに激突・転倒。
不良たちに捕まってアチャー。
キーホルダーを良太郎が持ってると思い込んだ不良たちは、良太郎を容赦なくボコボコに。
だが、良太郎が死を覚悟したそのとき、モモタロスが良太郎の意識を乗っ取り、圧倒的パワーで不良たちに反撃。
「俺、参上」
「俺に前フリはねえ。
最初から最後まで、
徹底的にクライマックスだ」
「必殺『俺の必殺技』!」
などなど、オモシロ台詞が目白押し。
主演の佐藤健さんの、変貌した人格の演じ分けも見事です。
暴力を楽しむモモタロスを、良太郎の意思が押さえ込む。
その意思の力、ヒーローの資質ありです。
再び現れた謎の美女によると、良太郎は「特異点」なのだそうで。
その意味が明かされるのはもう少し後のようですが、モモタロスがへこんでいるところを見ると、イマジンにとって都合の悪い存在のようです。
ちなみに私が「特異点」という言葉を最初に覚えたのは「超時空世紀オーガス」だったなぁ……年がばれる。
ところで、この一連のバイオレンスシーン。『ある意味』PTAが喜びそうな、結構キツイシーンだと思います。特にこんなご時勢ですし。
実際不快に思った方も多いでしょう。でも、それでいいんだと思います。
「理不尽な暴力は良くない」と感じられること。それが大事です。
だからこそ、子供に見せるときは大人がちゃんとフォローしてあげなきゃ駄目。
「どんな理由があろうと、大勢で一人を攻撃するのは卑怯」だからモモタロスは良太郎に代わって反撃した。
「どんな理由があろうと、超常の力で一般人を攻撃するのは卑怯」だから良太郎はモモタロスを押さえ込んだ。
「卑怯なことをしてはいけない」それさえわかってれば、たいていの社会問題は解決するはずなんですけどね……。
「見つけた……
キミなら電王になれる!」謎の美女が喜んだのもつかの間、不良テツオに憑依したバットイマジンが実体化。二人に襲い掛かります。
砂のまま向かっていってあっけなくやられるモモタロステラワロスwww
わけのわからぬまま、良太郎は電王のベルトを出現させるのですが、情けない掛け声といい、ちゃんと締まってないベルトを美女に締めてもらうところといい、たまたま手にしたパスでベルトに触れて変身するところといい、おそらくライダー史上最もかっこ悪い変身シーンだと思います。
だがそれがいい。そして良太郎が変身したのは、クウガの「グローイングフォーム」や龍騎の「ブランクフォーム」にあたるスッピンの電王。
公式サイトによると、
「プラットフォーム」と言うそうで……
「それはギャグで言ってるのか?」で、このプラットフォーム、いわゆる正中線に沿ってレールがデザインされているんですね、表も裏も。一見
でかいファスナーに見えますが、あくまでレールです。
変身したはいいものの、闘うすべなど知らない良太郎は逃げ惑うことしか出来ません。一応、その辺に合ったホウキで反撃してみますが……「利かな〜い」って当たり前だ!
絶体絶命のピンチに、謎の美女が叫びます。
「ベルトの赤いボタンを押して!」
♪赤いボタンを知ってるか
青いボタンを知ってるか
とばかりにあわててベルトを探る良太郎。
そして、せっかくだからこの赤いボタンを選ぶぜとばかりにボタンを押し、パスでベルトに触れたそのとき!
「Sword Form」良太郎は電王ソードフォームへ変身!
ついでに人格もモモタロスに変心!
このフォームチェンジの際、後頭部から顔面に沿ってデザインされたレールに沿って、桃型の眼が移動してきて開くという演出が面白いです。
「俺、再び参上」ってことで、電王は腰の武器「デンガッシャー」を連結! 剣に変形させてバットイマジンを一閃!
いきなり同属に攻撃されたバットイマジンは、たまったものではありません。
「貴様何を考えている!
われわれの使命を忘れたか!」
「そんなもの最初から覚えてねえ。
さっきはへこんだが、こっちの方が面白そうだぜ。
っていうか、俺はこういうのをやりたくて来たんだよ。
相手は関係ねえ!!」……台詞だけ聞いてると、
どっちが悪役だかわかりません。
とにかくモモタロス的には、カッコよく暴れられればなんでもいいようです。
バットイマジンが
「……馬鹿か」とため息をつくのも当然。
「言っとくが俺は、
最初からクライマックスだぜ!」その言葉通り、電王は怒涛の攻撃でバットイマジンを圧倒。
そして、再びパスをベルトにかざすと……
「Full Charge」
「俺の必殺技パート2」ってことで、ベルトから剣にエネルギーが集中。
剣先が刀身から射出され、回転しながら触れるもの全てを切り裂きます。そしてバットイマジンを十字に切り裂き撃破。
よく見るとこれ、単なる飛び道具ではなく、剣を振るたびちゃんと刀身の動きの延長上で動いてるんですよね。剣を「飛ばす」というより「延ばす」感覚なのかも。ただし、現時点で刃先と刀身の間の空間に当たり判定があるのかは不明。
変身が解けた良太郎に、手を差し伸べる謎の美女。
未来から来た侵略者から時の運行を守るため、ともに闘おうというのですが、良太郎には意味がわかりません。
そこに再び現れるデンライナー。美女に促されるまま良太郎はデンライナーに乗り込み、冒険へと旅立ちます。
一方、不良のテツオとバットイマジンは、まだかろうじて生きてるようで……来週に続く!
というわけで、内容もツッコミどころも盛りだくさんの電王第1話。
とにかくモモタロスのキャラが面白すぎです。
ぐだぐだ考えず、明るく素直に一年間楽しめそうです。
次回はイマジンの目的、テツオのキーホルダーの謎、そしてデンライナーの超絶ギミックが明かされるようで、絶対見逃せません。
次回、
第2話「ライド・オン・タイム」デンライナーに乗り遅れるな!!人気blogランキングへブログランキング にほんブログ村
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